ロレックスコスモグラフ デイトナ(16520)の買取相場と価格推移
ロレックスを代表するクロノグラフ「コスモグラフデイトナ」のなかでも記念すべきモデルとして人気の高いRef.16520。生産終了から20年以上経った今も安定的な需要があり、リセールバリューを維持しているモデルです。
「エルプリメロ」をベースにした自動巻きムーブメントを搭載したはじめてのモデルであるほか、ステンレススティール製のすっきりと端正な外観やデイトナ本来の機能性を堪能できるのが人気の理由でしょう。さまざまな個体があるのも魅力の一つです。
本記事では、Ref.16520の買取相場と価格推移について解説します。ロレックスの買取にあたって気をつけたいポイントについても触れていますので、Ref.16520の売却を検討中の方はぜひ参考にしてください。
この記事でわかること
- ロレックスデイトナ(16520)の買取相場
- ロレックスデイトナ(16520)の買取相場の推移
- なぜロレックスデイトナ(16520)が高値買取で人気なのか?
ロレックスコスモグラフ デイトナ(16520)の買取相場
コスモグラフ デイトナのなかでも継続的に人気のあるRef.16520は、1989年に製造スタートし、2000年まで生産されていました。
ムーブメントをチェンジして登場したモデルということもあって、生産終了後も中古市場では価値の高いモデルです。
状態 | 買取価格帯 |
---|---|
新品同様 | 450万円〜550万円 |
中古良品 | 350万円〜450万円 |
使用感あり | 300万円〜350万円 |
2024年現在、Ref.16520の買取相場は300万円~360万円程度となっています。数は少ないと思われますが、新品であれば450万円程度の値がつくこともあるでしょう。
特に、生産終了直前の最終品番「P番」はその希少さから高値で取引されており、付属品が揃っている状態であれば他の品番のものの5倍以上の買取価格が期待できます。
また、タキメーターベゼルのメモリ表示が200メートルまたは225メートルになっているものは生産時期が初期のみと短く、レア品としてさらに高値がつくケースも少なくありません。6時位置の数字が逆さまに配置された「逆6文字盤」と言われるものもレアとされています。
ホワイト文字盤のほうがわずかに相場は高いものの、ブラック文字盤も人気が高く、相場にそれほど大きな差はありません。ただ、ブラック文字盤のなかには「パトリッツィ」と呼ばれる個体が存在します。インダイヤルが茶色いことから「ブラウンアイ」とも言われ、非常に希少なため相場以上の価格となることが多いと見込まれます。
ロレックスコスモグラフ デイトナ(16520)の買取相場の推移
014年~2015年頃には80万円~100万円が相場でしたが、2017年には200万円台にまで価格が上昇。2018年に入っても相場は右肩上がりで、250万円を超える価格で取引されるのが一般的になりました。
2020年以降、買取相場は300万円台となり、2023年には300万円~360万円、2024年にはモデルによっては500万円で買取が行われるほどの高騰を見せました。生産終了後20年以上経っても堅調な人気を誇っています。
年 | 買取価格帯(中古良品) |
---|---|
2015年 | 150万円〜200万円 |
2017年 | 200万円〜250万円 |
2019年 | 250万円〜300万円 |
2021年 | 300万円〜400万円 |
2023年 | 350万円〜450万円 |
しかし、ロシアのウクライナ侵攻やパレスチナ問題などの世界情勢の影響が市場全体に及んでおり、一時的に相場が下落する状況も見られます。今後の価格推移にはより注意が必要でしょう。
Ref.16520の売却を検討しているのであれば、品番や製造時期を確認の上、売り時を慎重に見極める必要があります。
なぜロレックスコスモグラフ デイトナ(16520)が高値買取で人気なのか?
Ref.16520の生産終了は2000年。けっして新しいとはいえないモデルに今なおこれだけの人気が集まるのはなぜでしょうか?
搭載ムーブメントなど、初めての自動巻きクロノグラフとしての機能面のほか、モデルとしての魅力やその希少性に迫ります。
なぜロレックスデイトナ(16520)が高値買取で人気なのか?
- 理由①|自動巻きクロノグラフ初号機のため
- 理由②|モデルのマイナーチェンジが行われているため
- 理由③|エルプリメロをベースにしたCal.4030を採用している
理由①|自動巻きクロノグラフ初号機のため
1961年に発表された「コスモグラフ」を前身とするコスモグラフ デイトナは、1963年の誕生以来、手巻きムーブメントを採用していました。
しかし、Ref.16520以降、デイトナのムーブメントは自動巻きとなりました。つまり、Ref.16520はロレックスにおける自動巻きクロノグラフ初号機です。
この希少性が高い需要のベースとなっていることは間違いないでしょう。記念すべきモデルとして、ロレックスファンのみならず、高級腕時計愛好家の注目を集め続けています。
理由②|モデルのマイナーチェンジが行われているため
Ref.16520の製造期間は1989年~2000年と長期間に渡った分、マイナーチェンジが行われる機会も多くありました。「デイトナの16520」と言っても品番によってデザインや仕様が多種多様です。価格相場の項で述べたとおり、代表的なものにP番や逆6文字盤、パトリッツィダイアル(ブラウンアイ)などがあります。
こうしたマイナーチェンジが個体差を生み、モデルとしての面白さをつくり出しています。
また、あまり注目されていなかった品番が今後脚光を浴びることも十分に考えられます。売る側にとっても買う側にとっても魅力的なモデルといえるでしょう。
理由③|エルプリメロをベースにしたCal.4030を採用している
Ref.16520は自動巻きクロノグラフ初号機ですが、そのムーブメントはCal.4030といい、名門腕時計メーカー、ゼニスが開発した名機「エルプリメロ」をベースにしています。
クロノグラフ腕時計のパイオニアとして知られるゼニスの技術力を背景に、「コスモグラフデイトナ」の信頼性やブランド力も向上しました。
その後、ロレックスは自社開発ムーブメント「Cal.4130」を採用し、後継モデルとして2000年にRef.116520を発表します。
これに伴い生産終了を迎えたRef.16520ですが、「エルプリメロベースのムーブメントを搭載したロレックスのクロノグラフ」として支持され続けています。
ロレックスコスモグラフ デイトナ(16520)の買取で気をつけるべきポイント
では、実際にRef.16520を買取に出す場合はどんな点に気をつければよいでしょうか?メンテナンスや製品の状態、付属品など、売却するにあたって準備しておきたいポイントについて解説します。
ロレックスデイトナ(16520)の買取で気をつけるべきポイント
- コツ①|修理清掃しても価格は変わらない(侍コンシェルジュ限定)
- コツ②|時計のパーツをなるべく初期の状況まで揃える
- コツ③|付属品(保証書・箱)を揃える
コツ①|修理清掃しても価格は変わらない(侍コンシェルジュ限定)
高級腕時計のメンテナンスとして、修理やオーバーホール、清掃サービスが挙げられます。ロレックスも例外ではなく、定期的にこれらサービスを受けることで個体がベストな状態に保たれます。「買取査定の前に修理・清掃したほうがいいのでは?」と思う方もいるでしょう。
しかし、弊社・侍コンシェルジュでは査定前の修理清掃をおすすめしていません。買取価格によってはメンテナンスにかかった費用をまかなえず、損をする可能性があるためです。
止まっているなど、状態が悪い腕時計でも、一度査定をご依頼ください。そのままの状態でも査定いたします。
コツ②|時計のパーツをなるべく初期の状況まで揃える
Ref.16520はオイスターブレスレットのため、人によっては手首のサイズに合わせてコマを抜いていることもあるでしょう。この場合、余りコマが揃っていれば時計を初期の状況にまで近づけられます。
一方、余りコマがない場合、ブレスレットが小さいままとなるため、査定額がダウンする可能製があります。ブレスレットのサイズ調整をした場合は、余りコマを必ず保管しておくようにしましょう。
また、サイズ調整以外にもカスタムしたり、部品を他社製に交換したりした場合は、もとに戻せるようパーツをなるべく揃えておくことが大切です。
コツ③|付属品(保証書・箱)を揃える
ロレックスの買取にあたっては、国際保証書やグリーン・タグ、箱(内・外)などの付属品が買取価格に影響することがあります。付属品がすべて揃っているロレックスは「完品」と呼ばれ、価値が高まることも少なくありません。
特に、国際保証書はロレックス社の製品であることや保証期間を証明する重要な付属品です。保証期間がどれくらい残っているかにもよりますが、国際保証書があれば買取価格がアップするケースが多く見られます。Ref.16520を売却する際に国際保証書が残っていれば、必ずつけるようにしましょう。
まとめ
ロレックスのコスモグラフデイトナRef.16520は、生産終了後も長きにわたって高い人気を誇るモデルです。
ムーブメントや仕様、機能性など、多くの魅力を持つモデルのため、今後も価格は堅調に推移すると考えられますが、世界情勢や市場の状況によってはその限りではありません。
Ref.16520の売却を検討している場合は、今後の動向に注目しておくことをおすすめします。