ロレックスのオーバーホール(修理)費用の相場|どこに持ち込むべきか解説

ロレックスから異音がする、リューズの巻き上げが重い、動作しないなどの症状は、オーバーホールが必要なサインです。オーバーホールとは機械式時計の分解・メンテナンスのことで、必要とあれば修理もおこなわれます。

快適に使い続けるには2~3年に1度のオーバーホールがおすすめですが、大切なロレックスをどこに持ち込めば良いか、迷っている方も多いことでしょう。

ここでは、オーバーホールの費用や修理期間などを、正規店と非正規店で比較しています。それぞれのメリット・デメリットも整理していきますので、依頼先選びにお役立てください。

この記事でわかること

  • ロレックスのオーバーホール(修理)費用相場と内訳
  • ロレックスのオーバーホールはどこに持ち込めば良いか?
  • ロレックスをオーバーホールにかかる期間
  • ロレックスをオーバーホールする際の注意点

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ロレックスのオーバーホール(修理)費用相場と内訳

ロレックスのオーバーホールにかかる費用は正規店は6万円〜10万円程度、非正規店は3万円〜8万円程度と、正規店のほうが高額傾向です。

正規店のオーバーホールには、ケースについた細かな傷を取る研磨や防水検査が含まれていますが、非正規店では研磨や防水検査は別料金となっている可能性があります。

オーバーホールの費用が高額になるのは、以下の3つのケースです。

オーバーホールの費用が高額になるケース

  • パーツの交換が必要になる場合
  • ケースの素材が貴金属の場合
  • GMTやクロノグラフ機能が付いている場合

依頼先費用相場内訳備考
正規店6万円~10万円程度基本技術料 + 交換パーツ代 + 消費税研磨や防水検査が含まれる
非正規店3万円~8万円程度基本技術料 + 交換パーツ代 + 消費税研磨や防水検査が別料金になる場合がある
アンティークモデル10万円以上になる場合もある基本技術料 + 交換パーツ代 + 消費税専門の業者に依頼する必要がある

ロレックスのオーバーホールはどこに持ち込めば良いか?

ロレックスのオーバーホールは正規店と非正規店、2通りの依頼先があります。どちらに依頼すれば良いかの参考に、それぞれの特徴をまとめました。

正規店のサービスの利用方法は以下の3通りです。

ロレックスのオーバーホールはどこに持ち込めば良いか?

  • 購入店に持参する
  • 日本ロレックスサービスセンターに持参する
  • 日本ロレックスサービスセンターへ送付する

非正規店はWebで調べるなどして、評判の良いところを選んでください。

項目正規店非正規店
技術力ロレックスの専門技術者による高い技術力店によって技術力にばらつきがある
パーツ純正パーツのみを使用純正パーツの入手が難しく、非純正パーツを使用する場合がある
費用高額安価な場合が多い
納期数週間から数ヶ月数日から数週間
保証メーカー保証ありメーカー保証なし
資産価値への影響価値の維持・向上に有利価値に影響を与える可能性がある
柔軟性制約がある柔軟に対応してくれる場合がある
その他防水性能の維持に有利アンティークモデルの修理に対応している場合がある

正規店|日本ロレックスがおすすめ

安心感の大きさが、日本ロレックスにオーバーホールを依頼するメリットです。

専門の技術者が手掛けることや、純正パーツを用いての修理になること、メーカーの保証が付いてくること、防水性能が維持できることは、特に安心できるポイントです。また、「オーバーホールの証明書がある」「研磨済み」といった点は、買取時にプラスに働き、ロレックスの資産価値を維持するのにも有効です。

一方で、柔軟性に欠けるのが、日本ロレックスのデメリットです。例えば、風防のガラスのわずかな欠けでも、オーバーホール時に強制的に交換されるため、費用が高額になってしまいます。

利用者として不必要に感じるパーツ交換が行われるのは、ロレックスの性能を保証できなくなるからだとか。安心感を取るのか安さを取るのか、悩ましいところです。

正規店以外|腕の良い専門店に依頼しよう

価格の安さが、正規店以外にオーバーホールを依頼するメリットです。

基本的に、正規店と比べると50〜70%くらいの費用で済みますし、パーツを強制的に交換されることもありません。メーカー保証こそ付いてきませんが、独自の保証をつけてくれる専門店も見られますし、研磨をしてくれるところもあります。

一方で、店によって技術力の差があるのが、非正規店の不安な点です。HPなどで実績を調べたり、利用者の声を聞いたりして、腕の良い専門店を探しましょう。

ロレックスをオーバーホールにかかる期間は数週間から数ヶ月

オーバーホールにかかる期間は、正規店で数週間から数ヶ月非正規店で数日から数週間くらいです。

時間がかかる理由として考えられるのは、以下の2点です。

時間がかかる理由

  • オーバーホールが混んでいる
  • パーツの取り寄せに時間がかかる

ロレックスのスイス本社からパーツを取り寄せる場合、それだけで数週間かかってしまうでしょう。オーバーホールにかかる期間は依頼先によっても異なり、以下の表のとおりです。

依頼先オーバーホールにかかる期間
ロレックス正規店約1か月
時計修理専門店約2~8週間

一般的には、正規店よりも時計修理専門店の方が短くなることが多い傾向にあります。

ロレックス正規店に依頼した場合、モデルや状態などによっては1か月以上かかることもあります。時計修理専門店は業者によっても異なるため、オーバーホールにかかる期間は問い合わせてみてください。

オーバーホールをしないとどうなる?

オーバーホールを怠った場合、以下のような不具合が起きる可能性があります。

オーバーホールしないリスク

  • 頻繁に時計の時刻にずれが生じる
  • 時計の針が正しく動かない
  • 防水機能が低下する
  • リューズが重い、巻けない

ロレックスは丈夫な時計ですが、経年劣化を避けることはできません。外見に問題がなくとも、内部の部品は消耗している可能性があります。

上に挙げたような不具合を放置し続けた場合、修理ができない状態にまで悪化したり、内部の部品が大きく損傷して部品を交換しなければならなかったりすることもあります。

その場合はオーバーホール費用に修理代がかさみ、結果として高額となってしまいます。事前に不具合を予防して費用を抑えるためにも、オーバーホールは定期的に行うようにしましょう。

ロレックスをオーバーホールする際の注意点

オーバーホールを依頼するなら、正規・非正規に関わらず、以下の4点に注意してください。

▼ロレックスをオーバーホールする際の注意点

  • 注意①|見積もりを出してもらう
  • 注意②|古いモデルのロレックスは正規店でも修理を断られる可能性あり
  • 注意③|買取価格を上げるために修理をするなら一度考えて!
  • 注意④|オーバーホールで価格が下がることもある

注意①|見積もりを出してもらう

ロレックスのオーバーホールは、予想以上に高額になる可能性があります。

高額になる主な原因はパーツ交換です。正規店では、利用者が不必要と思っても、パーツ交換もおこなわれてしまいます。

一方で非正規店なら、劣化したパーツはそのままに、オーバーホールのみ引き受けてくれるでしょう。正規店と非正規店の見積もりを比較して、安心を取るか、安さを取るか検討してください。

注意②|古いモデルのロレックスは正規店でも修理を断られる可能性あり

古いモデルのロレックスは、正規店でのオーバーホールに注意が必要です。純正の交換パーツを用意できない、防水性が保てないなどの理由で断られてしまう可能性があるからです。

非正規店なら代替のパーツを使ってくれたり、防水性の保証はなしで、オーバーホールを引き受けてくれたりする場合があります。ただし、代替のパーツを使用した場合、正規店でのオーバーホールを断られる可能性があるため注意が必要です。

注意③|買取価格を上げるために修理をするなら一度考えて!

買取価格を上げるために、オーバーホールを依頼するのは、おすすめできません。オーバーホールでかかった費用を、買取価格のアップ分で補えるとは考えにくいからです。

異音がする、リューズの巻き上げが重い、動作しないなどは、オーバーホールが必要なサインですが、不調はそのままにして買取を依頼した方が、結果としてプラスになることが多いでしょう。風防の割れやブレスレットの破損など、修理が必要なケースにも同じことが言えます。

注意④|オーバーホールで価格が下がることもある

オーバーホールをおこなうことで、買取価格が下がることもありえます。たとえば、劣化した夜光塗料はオーバーホール時に塗り直されますが、異なる塗料が使われることでプレミア性が失われ、買取価格が下がってしまうケースも考えられます。

2000年頃に、ロレックスの夜光塗料は、トリチウムからルミノバへ変更になりました。トリチウムが使用されていたモデルもルミノバで塗り替えられてしまい、買取価格のマイナスポイントとみなされるかもしれません。

プレミア付きのロレックスのオーバーホールは、より慎重さが必要です。オーバーホールをする前に、買取業者へ相談することをおすすめします。

安心と費用の安さのどちらを優先するかで依頼先を決めよう

正規店と非正規店における、オーバーホールの最大の差は安心感です。正規店の方が安心できますが費用は高め、非正規店は費用が安いものの若干の不安が残ります。

安心を優先するなら正規店ですが、腕の良い非正規店なら、大きく結果は変わりません。正規店と非正規店の両方から見積もりを取り、オーバーホールの依頼先を検討するのがおすすめです。

2〜3年に一度のオーバーホールは、買取時に元が取れるかは別として、ロレックスの資産価値の維持に有効です。正規店と非正規店、依頼先を慎重に選んでオーバーホールを依頼しましょう。

投稿者プロフィール

侍コンシェルジュ編集部
侍コンシェルジュ編集部
買取査定の常識を覆す、国内・海外50社以上を一括査定するプロフェッショナル集団。 「ホンモノ」の専門家が高級時計について情報発信しています。

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