2024年6月:ロレックスの価格改定一覧|高騰の要因と今後の動向について解説

高級腕時計の世界で確固たる立ち位置を築いているロレックス。その名を知らない人も少ない王道メーカーですが、近年は値上げや価格高騰が話題になることもしばしばです。

2024年は1月と6月に価格改定があり、スポーツロレックスを中心とした大きな値上がりに注目が集まっています。定価の上昇とともにロレックス市場全体における売買価格も上がっていますが、この状況は続くのでしょうか。

2024年6月の価格改定による新価格と旧価格の比較のほか、価格高騰の背景や今後の動向について解説します。

この記事でわかること

  • 2024年6月に価格改定されたロレックスのモデルと具体的な価格
  • ロレックスの価格が高騰している背景
  • 価格改定が消費者や市場に与える影響
  • 過去のロレックス価格改定の時期

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ロレックスの価格改定について

2024年6月1日、ロレックスでは腕時計の価格改定が実施されました。今回の改定では以下のような値上げが見られました。

ロレックスの価格改定の傾向

  • 金無垢系モデルで約4%
  • コンビ(ゴールド×ステンレススティールなど)系モデルで約3%
  • デイトジャストにおいてはステンレススティール×ホワイトゴールドモデルで約1%

直近では2024年1月に定価が改定されたばかりのタイミングとあって、さらなる価格高騰に拍車をかけた形といえるでしょう。今後の業界動向を注視したいところです。

【2024年】ロレックス価格改定モデル一覧

2024年6月の価格改定によって、実際にどの程度の幅で価格が上昇したのでしょうか。ここでは、主要なモデルの新価格と旧価格を比較します。

価格改定が行われた代表的なモデル

  • ロレックス エアキング Ref.126900
  • サブマリーナー Ref.124060
  • エクスプローラー 36 Ref.124270
  • シードゥエラー Ref.126600
  • ディープシー Ref.136660(Dブルー文字盤)
  • GMTマスターII Ref.126710BLRO

ロレックス エアキング Ref.126900

名称新価格旧価格スペック
ロレックス エアキング Ref.1269001,065,900円974,600円・40mm・オイスタースティール・ブラック文字盤

飾り気の少ないシンプルなルックスと使いやすさに定評のあるエアキング。視認性がよいことから安定的に人気のあるモデルです。

ロレックスのなかでは低価格な部類に入るとはいえ、値上げによって定価は100万円を超えました。ファーストロレックスとして購入を検討する人が多いモデルですが、手が届きにくくなったと感じられるかもしれません。

サブマリーナー Ref.124060

名称新価格旧価格スペック
サブマリーナー Ref.1240601,318,900円1,193,500円・41mm・オイスタースティール・ブラック文字盤

サブマリーナーは、300mの水深までの潜航を可能にする防水機能を備えていることで知られるダイバーズウォッチです。「潜水艦」の名の通り、高い機能性を誇り、1953年の誕生以来、モデルチェンジのたびに進化を重ねてきました。

ステンレススティール製かつノンデイト(日付表示なし)仕様というシンプルさが魅力のRef.124060も1,318,900円と、大きく値を上げています。

エクスプローラー 36 Ref.124270

名称新価格旧価格スペック
エクスプローラー36 Ref.1242701,036,200円947,100円・36mm・オイスタースティール・ブラック文字盤

1953年の誕生以来、ロレックスの代表モデルの一つとして支持されているエクスプローラー。男性向けモデルとしてはやや小ぶりな36は嫌みがなく、日常づかいに重宝するアイテムです。はじめてのロレックスがエクスプローラーだったという人も多いでしょう。

視認性のよいインデックスやシンプルな外観はそのままに、シャープなブラック文字盤が好印象なRef.124270も9万円近く値上げしました。

シードゥエラー Ref.126600

名称新価格旧価格スペック
シードゥエラー Ref.1266001,911,800円1,729,200円・43mm・オイスタースティール・ブラック文字盤

サブマリーナーの潜水機能をさらに高めた上位機種であるシードゥエラーは、1960年代に登場。コレクション誕生50周年を記念して2017年に発表されたRef.126600は、プロフェッショナル向けの堅固なケースと防水性でロレックスファンの人気を集めています。

今回(2024年6月)の価格改定によって20万円近く値上がりしており、希少性に加えてステータス性がさらに高まるものと予想されます。

2-5.ディープシー Ref.136660(Dブルー文字盤)

名称新価格旧価格スペック
ディープシー Ref.1366602,087,800円1,892,000円・44mm・オイスタースティール・Dブルー文字盤

シードゥエラー Ref.126600と比較されることも多いシードゥエラー ディープシー Ref.136660は、2022年に発表されたモデルです。Dブルーとブラックの文字盤カラー展開をはじめ、Ref.126600のデザインや優れた機能性を踏襲しています。

こちらも値上げ幅は20万円近くなっており、定価は200万円を突破しました。なお、同じRef.136660のブラック文字盤の新価格は2,043,800円(旧価格1,851,300円)です。

GMTマスターII Ref.126710BLRO

名称新価格旧価格スペック
GMTマスターⅡ Ref. 126710BLRO1,540,000円1,399,200円・40mm・オイスタースティール・青/赤ベゼル

セカンドタイムゾーンを表示可能なデュアルタイムウォッチとして知られるGMTマスターⅡ。堅牢な仕様と機能性はもちろん、セラミック(セラクロム)ベゼルが目を惹くルックスが最大の魅力で、ロレックスファンのみならず幅広い層に高い人気を誇ります。

青と赤のコントラストがベゼルを彩るRef.126710BLROの新定価は1,540,000円と、約14万円の値上がりを見せています。

2024年のロレックス価格高騰の背景にあるもの

1月、6月と、2024年にはすでに2回の価格改定が行われ、ロレックスの価格は高騰の一途をたどっています。そこには、国際的ブランドならではの事情があります。

価格高騰の背景にある事情について解説します。

2024年のロレックス価格高騰の背景にあるもの

  • 背景①|円安の影響
  • 背景②|原油価格の高騰
  • 背景③|世界的な需要拡大
  • 背景④|金価格の上昇

背景①|円安の影響

言うまでもありませんが、ロレックスの腕時計はスイス製の製品です。国際的なマーケットで活発に取引されていることもあり、ロレックスの価格は為替相場の影響を直接的に受けています。

そのため、昨今の円安が価格高騰に大きく響いたと考えるのが妥当です。今後もロレックスが品質とブランド性の維持を目的として価格改定を重ねていく可能性は大いにあるでしょう。

背景②|原油価格の高騰

国際情勢の不安定さを受け、原油の価格も高騰しています。エネルギーコストの上昇は、製造業にとって生産コストがかさむことを意味するため、多くのメーカーでは製品価格で帳尻を合わせるしかありません。一般的に原油価格が上がると多くの商品の価格が上がるとされているのはこのためです。

腕時計メーカーであるロレックスも例外ではなく、度重なる価格改定は原油価格高騰の余波と言っても過言ではないでしょう。

背景③|世界的な需要拡大

ロレックスはブランド性を高く保ち、品質管理を徹底するため、生産量をコントロールすることで知られています。この戦略が製品に希少性というステータスを持たせることになるため、結果的に世界中でロレックスの腕時計に対する需要が拡大しているのです。

需要が高まれば価格も上昇するのが一般的であり、近年のロレックス価格高騰に繋がっていると考えられます。

背景④|金価格の上昇

国際情勢や円安、インフレをはじめとした国内経済の状況など、さまざまな理由から金(ゴールド)の価格が上昇しています。

ロレックスの腕時計は金無垢やコンビ素材など、金を使用したモデルが多く、金相場の影響を大きく受けるのは避けようがありません。金価格の上昇は金無垢やコンビモデルの生産コストを押し上げるため、上昇分を製品価格に転嫁することになります。

ロレックスの価格改定によって起こる影響

ある時期までは価格を据え置いていたロレックスですが、2018年を境に何度も価格改定を行っています。

こうした価格改定は、中古ロレックスの売買市場や並行輸入市場にも大きな影響を与えます。人気モデルに定価以上の価格がつけられているのを目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。

さらに、実用品として楽しむ以外の購買層が増えることも予想されます。入手するタイミングはもちろん、手放すタイミングもじっくり見計らうことが大切です。

ロレックスの価格改定によって起こる影響

  • 影響①|定価上昇に伴い、中古価格も上昇する
  • 影響②|定価と並行輸入価格の差が拡大し、並行輸入市場が活発化する
  • 影響③|投資目的での購入が増加する
  • 背景④|金価格の上昇

影響①|定価上昇に伴い、中古価格も上昇する

ロレックスの公式定価が上がれば、実勢価格(商品が実際に市場で売買されるときの価格)も連動することになります。

価格改定によって実勢価格が上がるとともに、ロレックス製品の希少価値がさらに高まるため、中古ロレックスの売買価格も上昇します。

今後も値上がりや価格高騰が続くと予想されていますが、世界情勢によっては価格が下落する可能性もないわけではありません。ロレックスの売却を検討する際には、売りどきを見極めることが大切です。

影響②|定価と並行輸入価格の差が拡大し、並行輸入市場が活発化する

ロレックスが生産量をコントロールしているのは前述のとおりです。ロレックス需要が生産量を大きく上回っている現在、ロレックス正規店で購入する際の定価と並行輸入品の価格の差も大きくなっていくと予想されます。

人気のモデルや希少性の高いモデルにプレミア価格がつけられて流通していることはよく知られています。正規店で購入しにくい現状により、並行輸入市場が活発化していくことは想像に難くないでしょう。

影響③|投資目的での購入が増加する

圧倒的な人気を誇るロレックスは、収益性に富んでおり、投資対象としても価値があります。値上げが続く昨今、モデルによっては売却するときに購入時の価格より高い値がつくことも少なくありません。正規店で定価購入したものであれば収益が確保できる可能性はさらに高くなります。

また、一定の需要があることから安全性と流動性も期待できます。価格改定が今後もたびたび起こるようであれば、投資目的でロレックスを購入する人も増えるでしょう。

過去のロレックス価格改定時期

2015年に定価を改定してからしばらくは価格改定せずにいたロレックス。しかし、ムーブメントを改良し、新型へと移行した2018年を境に、価格改定を重ねてきました。

2024年も含めると、価格改定時期は次のとおりです。

過去のロレックス価格改定時期

  • ①2019年10月
  • ②2020年1月
  • ③2021年8月
  • ④2022年1月
  • ⑤2022年9月
  • ⑥2023年1月
  • ⑦2023年9月
  • ⑧2024年1月
  • ⑨2024年6月

短期間の間にこれだけの価格改定があったのですから、市場価格が高騰するのも自然な流れでしょう。特に2022年1月と2023年9月、2024年1月の価格改定は値上がり幅が大きく、与えた影響も多大でした。

まとめ

ロレックスの価格改定は近年頻繁に行われており、市場価格が高騰する一因となっています。

価格改定には、円相場や原油価格の上昇など、国際情勢や経済状況が大きく関係しています。今後もロレックスの価格高騰は続くと考えられますが、一部のモデルでは価格が下落していることが確認されているため、注意が必要です。

ロレックスの売却を検討する際は、市場の動向を調査したうえで、信頼できる買取業者に査定を依頼するようにしましょう。

投稿者プロフィール

侍コンシェルジュ編集部
侍コンシェルジュ編集部
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